一鉢千家飯、歩々是道場
一年のおわりにとても素敵な一対のお軸と出会いました。
托鉢僧がお寺から行列して修行に出かける様子と、その後ろ姿。
ひとりひとり違う、少し間の抜けた表情や歩く姿にも遊び心があります。
そこに
「一鉢千家飯」
「歩々是道場」
という禅語が添えられています。
一鉢千家飯。
托鉢僧は一鉢のお椀だけを持って修行に出るけれど、たくさんの家からの恵みを受けながら、「おかげさま」で生かされているということ。
歩々是道場。
どんな状況であっても、いまここで踏みしめる一歩一歩が、心の持ちよう次第では自分自身を高めるための修行の場になるということ。
2016年は思うようにいかないこと、自分の弱さを感じることも多くありましたが、思いがけない出会いや人の優しさに救われ、変化を感じられた年でもありました。
一鉢千家飯、歩々是道場。
それにちょっとした遊び心。
2017年に向けて、羅針盤になりそうなお軸との出会いでした。
今年一年お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。